法学入門のための本の紹介もいつの間にか第6回になっていました。
今回は民事訴訟法について入門のために何を読むのが良いのか紹介していきます。特に、民事訴訟法は苦手とする人が多く、ロー生でも苦労するほどです。ですが、基礎となる部分をしっかり押さえれば、面白い科目になるので、是非とも挑戦してほしいです。
まず、民事訴訟法の前提を押さえるという意味で『よくわかる民事裁判 第2版補訂―平凡吉訴訟日記』(有斐閣)を読んでみるのがいいのではないでしょうか。
この本は、平凡吉と金子金蔵の訴訟を通して、民事訴訟の開始前、訴訟提起、審理、判決、執行と民事訴訟の一連の手続がどのようになっているか理解できます。これは、僕が民事訴訟法のゼミに入るにあたって初回に読んだ本です。今思い返してみると、私の中で、これが民事訴訟法を理解するうえでの基本となっているのではないかと思っています。
次に、有斐閣ストゥディアの『民事訴訟法』をオススメします。この本は、私が友人に薦めたところ、民事訴訟法について非常にまとまっていると絶賛した本です。実際に僕も読んでみたところ、民事訴訟法の基本的な概念について非常にまとまっており、平凡吉の後に読んでおけばよかったと後悔したほどです。
よくまとまっている本としては、有斐閣アルマの『民事訴訟法』が次にまとまっていると思います。神戸ローでは、未修者向けの民事訴訟法のテキストとしてこの本が指定されていますので、この本が読みやすくまとまっているのではないでしょうか。

民事訴訟法 第3版 (有斐閣アルマ > Specialized)
- 作者: 山本弘,長谷部由起子,松下淳一
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2018/04/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最後に、民事訴訟法は問題演習をしてみて手続きの際にどのような問題があるのかという点がよくわかり、どのように解決されているのかがわかるので、難しくない問題を解いてみることをオススメします。その点では『基礎演習民事訴訟法』が問題も難しくなく、解説もしっかりしているので解いて考えるには非常に良い教材になっています。
民事訴訟法は上記の基本的なテキストを読みながら、『基礎演習民事訴訟法』を解くと、民事訴訟法についての理解が深まりますので、ぜひ学習を進めてほしいです。