新書で学ぶ法学入門(1)

コロナウイルスの件で司法試験が延期されたので、法学入門に有用な新書を紹介していきます。

法曹について興味を持つのにいい新書については(2)の方で紹介していきます。

 

キヨミズ准教授の法学入門 (星海社新書)

キヨミズ准教授の法学入門 (星海社新書)

  • 作者:木村 草太
  • 発売日: 2012/11/22
  • メディア: 新書
 

 

 まず、僕の手元にあるものですと、刑法入門 (岩波新書)が有用でした。この本は、刑法総論の体系に沿って刑法総論を大まかに学べるので、刑法総論刑法とはどんな学問なのかつかむうえで非常に便利です。

 

 

 

 刑法というよりももう少し討論のネタとして有用な本として死刑と正義 (講談社現代新書)と、アメリカ人のみた日本の死刑 (岩波新書)があります。前者が被害者感情などから死刑について割と肯定的な意見を持っていて、後者がアメリカ法などとの比較の観点から死刑について否定的な意見を書いています。

対比して読むという意味では非常に面白いです。

特に森炎さんについては死刑について複数本を書いていますので他の本も読んでみる価値があると思います。(死刑肯定論 (ちくま新書)など)

 

 

 

 憲法を面白く学ぶという観点からは、憲法への招待 新版 (岩波新書)が非常に面白く読めました。憲法上の問題について24個の問いから考えるため、なぜそうなのかということを深く学べました。

 

 

 

 もう少し一般的に知られている事件から学ぶという観点からは、科学事件 (岩波新書 新赤版 (663))こちらは、水俣病などの公害事件などの裁判から法律を考えるもので、裁判で科学がどのようにある買われているのか価額がどのように評価されたのかを学ぶことができます。

 

 

 

 ジェンダー法を学ぶならば、性と法律――変わったこと、変えたいこと (岩波新書)が非常に読みやすいです。この本は5年前のものですがこの本に書かれている課題のようなものはいまだに解決されていないように思えます。そのため、いまだに価値が衰えていない状態です。

 

 

 

冤罪の発生や、自白の強要などの刑事裁判の問題点を学ぶという観点からは、自白の心理学 (岩波新書)虚偽自白を読み解く (岩波新書)が面白いです。この二つの本は再審請求をしている事件についてどのような事件なのかどのような点がなぜ問題になっているのかまとめられていたので非常に有用でした。

刑事訴訟法の勉強につなげるならこれらから初めて見るのもいいかもしれません。

 

 

 

 会社法務ですと、会社法務入門<第4版> (日経文庫)を読むと会社法などの会社に関する法律問題について学べるので、会社法関係を学ぶ上では非常に有用です。