『ブランドの条件』を読みました

『ブランドの条件』を読みました。

 

ブランドの条件 (岩波新書)

ブランドの条件 (岩波新書)

 

 ファッションローや商標法に関して興味がわいたため読んでみました。

この本はルイ・ヴィトンエルメス、シャネルがどのようにしてブランドを獲得するに至ったかをまとめた本です。また、最後の方にブランドと奢侈に関するジェンダー論が書いてあります。

この本によると、大きくルイ・ヴィトンはフランスの王政が行われていた時代の王によるお墨付きから、エルメスは職人の技術による希少性から、シャネルはメディア戦略による信頼の確保からブランドを得ているということが分かりました。

これらについてブランドを獲得した経緯も面白いのですが、これらのブランドは偽物に対する対応も異なり、偽物を徹底的に叩き潰したり、偽物をブランド価値を高めるために効果的に用いたりとブランドによって多様だったところです。

商標法では偽ブランドは徹底的につぶすというのがよく紹介される手段なのですが、偽ブランドを利用したり、偽ブランドを持っている会社を吸収したりといった手段を紹介することは少ないので、ブランド戦略に関する新たな視点としては非常に興味深かったです。

個人的にシャネルの戦略は商標法的にも面白かったです。