ロープラクティス民事訴訟法 発展問題9

ロープラクティス民事訴訟法の発展問題9を解いていきます。

この問題は公序良俗違反と弁論主義に関するものです。

 

Law Practice 民事訴訟法〔第3版〕

Law Practice 民事訴訟法〔第3版〕

  • 作者:山本 和彦
  • 発売日: 2018/01/11
  • メディア: 単行本
 

 

 1.裁判所はXとYが公序良俗違反の主張を行うことを予定していないにもかかわらず、証人尋問の結果、公序良俗違反により、XY間の金銭消費貸借契約が無効であると判断しようとしているが、このような判断が認められるか検討する。

 弁論主義の第一テーゼにより裁判所が事実認定を行うためには当事者の主張によらなければならないとされる。この事実とは権利の発生、消滅、障害、阻止に関わる主要事実に限定されるとされる。過失や公序良俗違反などの規範的要件の場合、これらを基礎づける具体的事実が主要事実となることから、規範的要件を基礎づける具体的事実が証拠に現れていればよいとされる。

 本件事案において、XYは確かに公序良俗違反の事実について主張していないものの、証人尋問において、野球賭博を目的としているとの公序良俗違反を基礎づける事実が明らかとなっている。そのため、公序良俗を基礎づける事実すなわち主要事実の主張は行われているといえる。

 よって、裁判所が公序良俗違反を理由として契約の無効を認定したとしても弁論主義第一テーゼに違反することはない。

2.したがって、裁判所は公序良俗違反を理由としてXY間の契約を無効としてXの請求を棄却することができる。