『小説弁護士のしごと』(花伝社)を読みました

霧山昴著『小説弁護士のしごと』(花伝社)を読みました。

知り合いから、霧山昴の新しい本が出たと聞いて読んでみました。

この本は著者の霧山昴がこれまでどのような仕事をしたのかどのようにして事件を解決していったのかまとめたエッセイ集のような小説です。

例えば、第一章では旧統一教会による霊感商法の消費者被害事件についてどのように事件を受任し、どの様に事件を解決したのかが書かれています。その中で、被害者が共産党の議員に相談し、議員から霧山の法律事務所に連絡し、そこで、消費者契約法に基づくクーリングオフを用いて旧統一教会と交渉し、紛争を解決するというものでした。

そのため、これから弁護士として業務を続けるうえで、どのルートから仕事を取ってくるのか(議員から仕事をもらえることがあるというのは知りませんでした)、さらに、(一部しか触れられていないとは思うのですが)どのように紛争を解決するのか参考になる内容になっていました。この本に書かれている紛争解決のアイデアをメモにでもまとめておけば、問題解決の手助けになるかもしれません。

気になったこととしては、O市とか、大正町とか地名がぽろぽろ出てくるのですが、この著者が誰なのか、どこの法律事務所で活動しているのかわかりそうだなとということがあります。基本的には依頼者の名前も含めて仮名だとは思うのですが。

 

 

あと、霧山昴の小説司法試験、小説司法修習生より読みやすかった印象を個人的に受けました。