合格体験記(6)合格までに使った本 その3 刑事系

刑事系の合格までに使った本を紹介していきます。

司法試験受験の参考になれば幸いです。

 

刑法

 まず、基本書として使ったのは、山口刑法でした。

 これを選んだのは、結果無価値論的な考え方が個人的にしっくりきたというだけなので、読みやすいどうこうではないのですが、とりあえず、これを使っていました。

 最高裁判事をしているため、改訂が当分ないのが難点かもしれません。

 判例集は、判例刑法総論・各論を使っていました。

 これを使っていたのは、単に、収録された判例が多いため、判例の理論を理解するのに役に立ったということに過ぎないのですが、非常に参考になりました。

 

 問題集はこのブログでも取り上げている通り刑法事例演習教材を使っていました。

 この問題集は、細かい事実を拾いながらあてはめをするという司法試験の問題に近い形の問題なので、過去問にない部分を補うのに使えます。

 ただ、収録されていない論点があるため、そこはほかの問題集で補う必要があるかもしれません。

 

(使っていなかったのですが、物だけは紹介ということで、井田刑法、基本刑法のリンクも貼っておきます。山口刑法が嫌、もう少し、判例の立場に近い教科書が欲しいということであれば、この二つのどちらかがいいのではないでしょうか

)

 

 

刑事訴訟法

 刑訴法の基本書は渡辺直行刑事訴訟法を使っていました。

 これは、学部の時から使ってこれがいいということで使っていたにすぎません。網羅性もあるため、おすすめです。

 しかし、著者が亡くなったこと、古いことから、最近の受験生はもう少し新しいテキストを読むべきかもしれません。

 

 判例集として使っていたというか、授業で教科書指定されていたため、ケースブック刑事訴訟法を使っていました。

 設問は、ローでの授業で使い、判例の考えをまとめるのには有益なのですが、解答例がないなぜこの質問がされているかわからないなどの理由から独学では使いにくいです。

 ただし、今年の司法試験の設問3はこのケースブックに収録された判例から出ています。そのため、その判例を見るためだけに買ったり借りたりして読んでもいいのかもしれません。

 

 網羅性、読みやすさを考えるなら、判例百選をおとなしく読みましょう。

 判例をまとめる際には、こちらを割と使ったように思います。刑事実務の授業ではこちらが参考文献として指定されていました。

 

 問題集に関してはいろいろ言われるのですが、事例演習刑事訴訟法を使っていました。これは問題を解き、規範を覚える上手く規範を出力できるかを確認するために使いました。

 解説が読みにくいというのはあると思います。第三版になってからそう感じるようになりました。

 実務家も使うことがあるようなので、修習の際も手元に置いておいた方がいいのかもしれません。というよりも、検察的な考えのもと書かれているため、実務では使いやすいのかもしれません。