司法修習の感想(刑事弁護の白表紙について)

 司法修習の刑事弁護の白表紙についての感想を書いていきます。

 結論としては、二回試験に向けては、刑事弁護教官室の書いた2冊を繰り返し読むのがいいと思います。

 

白表紙

『刑事弁護の手引き』

→刑事弁護の概論について書かれた本です。

 薄いですが、想定弁論の書き方組み立て方が載っているので、修習の際の起案のために参考になります。

 繰り返し読みましょう。

 

『みんなでつくるケース・セオリー』

→刑事弁護起案の際にいわれるケース・セオリーの組み立て方について解説している本です。

 あと、「ブレスト」と言われて「ファイヤー」と答えないための本でもあります。

 起案の際の事実の拾い方の参考になります。事実の拾い方が良くないといわれた場合には読み直して、どこがどう悪かったのか復習しましょう。

 

『被疑者ノート』

→接見の際に被疑者に差し入れるノートです。

 なぜこれが白表紙とともに送られてくるかということですが、導入修習などの模擬接見の際に使います。実務修習では、これを実際にどのように使っているかということを見ることになると思います(実務的には接見の予定を伝える際や、どのくらいの期間勾留されるのかを示すのに使うのだと思います。意外と、被疑者ノートの使い方というのは様々ありそうだと感じています。)。

 あと、これには、取り調べの際のアドバイスとして何を伝えるかということの参考になる情報も載っていますので、被疑者じゃなくても読んでみると参考になります。

 

『接見交通マニュアル』『取り調べ対応・弁護実践マニュアル』『ハンドブックー身体拘束からの解放ー』

→被疑者段階での刑事弁護活動について書かれた本です。

 司法研修所の起案の関係では、小問を解く際に参考になるかなというものです。

 それ以外だとあまり使わなかったかなという感想です。

 

白表紙以外

『刑事弁護Beginners2.1』

→刑事弁護の入門書です。

 白表紙の刑事弁護の本より詳しく刑事弁護について載っている本です。そのため、司法修習生でこれを買って読んでいる人は多く見かけたように思います。

 書式集も充実しているので、実務修習の際に示談書、勾留決定に対する準抗告申立書を起案してほしいと言われたら、この本を参考に、それらを起案してみるといいのではないでしょうか。

 刑事弁護に携わる弁護士は結構参考にしているみたいですので、弁護士になっても使うと考えていいと思います。

 

 

『刑事法廷弁護技術』

→公判での弁護活動について書かれた本です。

 刑事事件の尋問技術については、この本を参考にして学ぶのがいいのではないでしょうか。

 修習との関係では模擬裁判でどのように弁護士が異議を出すのかということを学ぶのに使うといいと思います。

 

 

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