『共産党宣言』のメモ(1/4)
共産党宣言の1章部分について、どのようなことが書かれているのか整理したので、ここに置いておきます。
『共産党宣言』マルクス、エンゲルス著というものは、一般的に、共産主義の基本となる思想を書いた本であると考えられているものです。そのため、どのようなことが書かれているのか確認するために読んでみました。
続きを書くかは未定です。
根本となる部分
マルクスの基本思想は序文の中で、以下のように書いている。
・各々の歴史的時期の計算的生産、およびそれから必然的に生まれる社会的組織は、その時期の政治的ならびに知的歴史にとって基礎をなす
・全歴史(太古の土地共有が解消してきて以来)は、階級闘争の歴史、すなわち、社会的発展のさまざまな段階における搾取される階級と搾取する階級、支配される階級と支配する階級のあいだの闘争の歴史であった
・いまや、この闘争は、搾取され圧迫される階級(プロレタリア階級)が、かれらを搾取し圧迫する階級(ブルジョワ階級)から自分を解放しうるためには同時に全社会を永久に搾取、圧迫、及び階級闘争から解放しなければならないという段階まで達した
共産党宣言の目的、主題
・共産主義はすでに、すべてのヨーロッパ強国から一つの力と認められているということ
・共産主義者がその考え方、その目的、その傾向を全世界の前に公表し、共産主義の幽霊物語に党自身の宣言を対立させる
・このような宣言をするのに今がちょうどよい時期であること
1章 ブルジョワとプロレタリアの関係について
前提
・今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である。
・マルクスの時代はブルジョワ階級と、プロレタリア階級の二つの大きな階級に分かれていること
ブルジョワ階級について
・ブルジョワ階級は、歴史においてきわめて革命的な役割を演じた
→この結果として
・封建的な関係の破壊
・人の関係を金銭的・商業的な関係に取り換えた(マルクスに言わせるなら、「搾取と取り換えた」)
・ブルジョワ階級が生まれたことの意義は以下のことである
・中世の残忍な暴力行使を適当に埋め合わせるものが怠惰なのらくら生活であったことを明らかにしたこと
・ブルジョワ階級は、生産用具を、したがって生産関係を、したがって全社会関係を、絶えず革命していかなくてはならなくなった
・ブルジョワ階級は、世界市場の搾取を通して、あらゆる国々の関係と消費戸を世界主義的なものに作り上げた
・ブルジョワ階級はすべての生産用具の急速な改良によって、無制限に容易になった交通によって、すべての民族を、どんな未開の部族をも、文明の中へ引きいれる
・ブルジョワ階級は、農村を、都市の支配に屈服させた
・ブルジョワ階級は生産手段、所有、及び人口の分散を段々に廃止する
・ブルジョワ階級は彼らの百年にも満たない階級支配のうちに、過去のすべての世代を合計したよりも大量の、また大規模な生産諸力を作りだした
・ブルジョワ階級の生産の土台をなす生産手段や交通手段は、封建的な社会の中で作られた
・ブルジョワ階級の弱点について
→商業恐慌
理由)
・作りだされた生産の大部分ばかりでなく、これまでに作り出された生産物の大部分ばかりでなく、これまでに作り出された生産諸力の大部分さえ、破壊されるのが通例
・恐慌においては、以前のどんな時代にも起こると考えられなかったような社旗的疫病である過剰生産を発生させる
・生産諸力がブルジョワ的関係にとって強大になりすぎ、生産諸力がこの関係によって歯止めをかけられる。(おそらく、市場は無限でないことをいっている)
・ブルジョワ階級の活動はより強力な恐慌を発生させる原因になるし、更に恐慌を防止する手段を持たなくなる
プロレタリア階級について
・ブルジョワ階級が封建社会を崩壊させたものと同じ運動が進行している
→・プロレタリア階級の成長の土台をなすものは、ブルジョワ階級によって生み出されたもの
・このプロレタリア階級の成長の土台はブルジョワ階級への脅威となる
・ブルジョワ階級と対立するのはプロレタリア階級である
・ブルジョワ階級が、すなわち、資本が発展するにつれて、同じだけプロレタリア階級、すなわち、近代労働者の階級も発展する
・プロレタリアの労働は、機械装置の拡張や分業によって、あらゆる独立的性格を、したがってまた労働者にとってあらゆる魅力を失った
この原因
→・単調な労働
・男女格差の均一化
・年齢格差の均一化
・産業の差異の均一化
・プロレタリア階級は、さまざまの発展段階を経過する
→・最初は個々の労働者が、次には一つの工場労働者が、その次にある地域のある労働部門の労働者が彼らを直接に搾取する個々のブルジョワに対して闘争する
・労働者はブルジョワに対抗する同盟を結び始める
・団結は大工業が作り出す交通手段の成長によって促進され、異なる地方の労働者はそれによって互いに連絡する
・結果として、階級闘争になる
・プロレタリア階級は、したがってまた、政党に組織される。
→しかし、労働者自身の間の競争によって常に繰り返し破壊される。(労働者と呼ばれる者から、未来の段階の階級闘争が生まれることを意味していると考えられる)
プロレタリア革命の性格について
・現在本当に革命的な階級である
→彼らは保守的であるから
・プロレタリアという無所有の者による革命である
・以前のすべての階級は、支配を獲得した場合、全社会を自分の生業の諸条件に服従させ、それによって、かれらの既得の生活上の地位を確保しようと努めたが、プロレタリアは無所有であるがゆえにこれを持たない。
・プロレタリアの運動は、途方もない多数者の利益のための、途方もない多数者の独立運動である
宣言
・プロレタリア階級の発展の最も一般的な諸段階をえがきながら、現存社会内の多かれ少なかれ、隠れた内乱を追及して、それが革命となって爆発する点まで達した
・ブルジョワ階級を強力的に崩壊させ、それによってプロレタリア階級がその支配を打ち立てるときが来たのである
・ブルジョワ階級の生存はもはや社会と相いれない
・ブルジョワ階級の没落とプロレタリア階級の勝利はともに不可避