『法律の学び方 シッシー&ワッシーと開く法学の扉』を読みました。

法律の学び方』を読みました

 

法律の学び方

法律の学び方

 

 

 この本はシッシーとワッシーという有斐閣のキャラクターと青木人志先生の対話を通じて法律を学ぶ方法、学ぶ視点について解説した本です。

この本について僕が意外だったのは「法律学は楽しい」という視点から始まらないところでした。この本は「法律学は難しい」ということと、弁護士などの法律家になる人なら法律を学ぶ意義ははっきりしてるけど、それ以外になる人は何のために法律を学ぶのかという法学者の視点から始まっていました。

法律学は確かに、「世の中の非常識や雑学が学べるかもしれない」とか、「弱者救済のために法律がどのように使われたのか知りたい」という視点から学び始めると面白いですし、私もそのような視点から学ぶのだろうと思ってはいたのですが、法律学というのは条文を覚えるだけで面白い学問ではないですし、他の利益の関係から必ずしも弱者を救済していません。そのため、その視点から学び始めると裏切られた感じがしますし、その様な観点から学ぶと重要な部分を見落とすといえます。

そのため、そういった「面白さ」から距離を取り法律を学び始めるということには意義がありますし、この本はそのような学習を支える本となっていると考えられます。

 ただ、ところどころ、法律がない世界ならどうなるのか?殺し合いにならないか?という視点から書かれており、法とは何か?なぜ存在するのか?という点を掘り下げていたのは非常に面白かったです。